日本代表復帰を目指すクボタCTB立川。初戦コカ・コーラ戦はリザーブメンバー入り photo by Kenji Demura
日本代表復帰を目指すクボタCTB立川。初戦コカ・コーラ戦はリザーブメンバー入り
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下克上も? 23チームによるプール戦がスタート
「日本ラグビーの底力を、魅せる」戦いに注目を

text by Kenji Demura

6月22日(土)、トップリーグカップ2019が開幕する。

昨シーズンに続き、2シーズン目となるカップ戦だが、今季はトップリーグ(TL)所属の15チームに加えて、トップ チャレンジリーグ(TCL)の8チームも参加。
計4組に分かれてプール戦5節を行ったあと、各プールで1位となったチームがプレーオフ(準決勝&決勝)に進出するスタイルとなっている。

昨季の成績によるバンド分けがされた上で行われた抽選によって、4つのプールは以下の組み分けとなった。

A組 =サントリーサンゴリアス、パナソニック ワイルドナイツ、Honda HEAT、日野レッドドルフィンズ、栗田工業ウォーターガッシュ、清水建設ブルーシャークス

B組=ヤマハ発動機ジュビロ、NTTコミュニケーションズシャイニングアークス、東芝ブレイブルーパス、宗像サニックスブルース、NTT ドコモレッドハリケーンズ、九州電力キューデンヴォルテクス

C組=トヨタ自動車ヴェルブリッツ(出場辞退)、クボタスピアーズ、キヤノンイーグルス、コカ・コーラレッドスパークス、三菱重工相模原ダイナボアーズ、釜石シーウェイブズR.F.C.

D組=神戸製鋼コベルコスティーラーズ、リコーブラックラムズ、NECグリーンロケッツ、豊田自動織機シャトルズ、近鉄ライナーズ、マツダブルーズーマーズ

「トップチャレンジ組など、順位的には下位にランクされるチームのモチベーションはすごく高い」と太田治チェアマンが語るとおり、今季のカップ戦のひとつの大きな注目点はトップチャンレンジ組がトップリーグ勢にどんなチャレンジをするのか。
もちろん、そんなチャレンジ優先のカップ戦——というアピールの意味もあるのだろう。

6月22、23日行われる第1節。8チームのTCL勢は全て格上TLチームとの対戦で「日本ラグビーの底力を、魅せる」戦いに突入していくことになる。
第1節のトップチャレンジのTLチームへの挑戦カードは以下のとおり。

6月22日
ヤマハ発動機 − 九州電力(13:00 北海道・月寒)
栗田工業 − Honda (11:45 埼玉・熊谷)
NEC − マツダ(11:30 東京・秩父宮)
サントリー − 清水建設(14:00東京・秩父宮)
クボタ − コカ・コーラ(13:00 東京・江戸川陸上)
豊田自動織機 − リコー(13:00 愛知・パロ瑞穂ラ)
神戸製鋼 − 近鉄 (17:00 和歌山・紀三井寺)

6月23日
釜石SW − キヤノン(14:00 岩手・いわぎん)

いきなり、神戸製鋼 − 近鉄という、間違いなく関西のラグビーファンの琴線を刺激する“近畿ダービー”も組まれている。

元オールブラックスや大学スター選手も
いち早くトップリーグカップデビューへ

NZ代表71キャップを誇るPRクロケット(右)もパナソニックの一員としてさっそくデビュー(写真はクルセイダーズ時代) photo by Kenji Demura
NZ代表71キャップを誇るPRクロケット(右)もパナソニックの一員としてさっそくデビュー(写真はクルセイダーズ時代)
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地元開催ラグビーワールドカップ2019が秋に控えているため、42人の日本代表候補は参加しないカップ戦。
6〜8月に開催されるのも、RWC2019のスケジュールを優先させるためだが、結果的には、各チームの新戦力を早めに公式戦でチェックできる貴重な機会となる。

大量16人が新加入したパナソニックでは、注目の元オールブラックスPRワイアット・クロケットがいきなり先発メンバー入り。
ニュージーランド代表として71キャップを誇り、2017年のスーパラグビーではサンウルブズのスクラムを粉砕した193センチ、116キロの巨大PRのパワフルなプレーは健在なのか注目だ。

その一方で、WTB竹山晃暉(先発=帝京大)、HO島根一磨(リザーブ=天理大)、PR古畑翔(リザーブ=大東文化大)という大学ラグビーのスター選手もメンバー入りし、パナソニックの一員として公式戦デビューを飾りそうだ。

パナソニックと第1節で対戦する日野は、トヨタ自動車から移籍した38歳のベテランLO北川俊澄も先発メンバーに名を連ねている。昨季のリーグ戦では、昇格チームながらいきなり開幕戦で宗像サニックスを破るアップセットを成し遂げている日野。もともと経験値の高いメンバーに日本代表43キャップを誇る“オールドルーキー”が加わり、パナソニックに対する開幕下克上を狙う。

前述した“近畿ダービー”では、神戸製鋼から近鉄に移籍したSO正面健司が古巣との対決で司令塔を務める一方、神戸製鋼のハーフ団もSH日和佐篤−SOアンドリュー・エリスという“ダブルハーフ&司令塔”。
元フォースの近鉄SHライアン・ローレンスも含めて、両チームのハーフ団がどんなゲームコントロールを見せるか、楽しみな一戦となりそうだ。

また、新加入選手ながらすでに大学時代にフル代表キャップホルダーとなっているサントリーNO8テビタ・タタフ、クボタNO8Faulua Makisiの核弾頭FWも先発メンバー入りしている。

いきなり古巣・神戸製鋼との対戦となる近鉄SO正面(写真は神戸製鋼在籍時2016-2017シーズンから) photo by Kenji Demura
いきなり古巣・神戸製鋼との対戦となる近鉄SO正面(写真は神戸製鋼在籍時2016-2017シーズンから)
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